オーダー靴を製作中、作業の終盤です。
ハンドソーンウェルテッド9分仕立て
すくい縫いを終えました。

今回は革との格闘でした。
依頼された素材は紳士靴にあまり使われる事がないフルタンニンの革。
タンニンの革を靴に仕立てる事がこんなにも難しいとは
思いませんでした。
傷の付きやすさ
シワの寄り方、伸び方
ミシンを掛けた時の糸の見え方
全てが一般に使われるクロムの革とは別物だったのです。

その繊細さが独特の「味」を生むのですが、
商品としてなかなか納得のいく物が出来ずサンプル作りを繰り返すうちに
お客様を大分お待たせしてしまいました。
申し訳ございません。
これまで沢山の靴を作ってきましたが、同じ形の靴でも素材が変われば作り方が変わってくる事を改めて実感しました。(分かっていたつもりでしたが)
この後の作業は本底張り、出し縫い、ヒール付け、仕上げ、、、
納得して頂けるよう丁寧に作業します。